地球温暖化対策 パブコメ 意見(通番1)

地球温暖化対策 パブコメ 意見(通番1)


 東大阪市役所は、東大阪市第3次地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を2020年5月16日に市のホームページにおいて公表しました。
 これに先立ち、市役所はこれを策定するため、パブリックコメント実施結果の公表を2020年2月28日に行いました。
http://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000026792.html
http://www.city.higashiosaka.lg.jp/cmsfiles/contents/0000026/26792/kekka.pdf

 このパブリックコメントで寄せられた意見の一部は次のとおりです。この意見は私が提出しています。

 本計画書の37ページの「東大阪トライプロジェクト」の「トライ2 スポーツのまちづくりとタイアップした地球温暖化対策の取り組みの検討」へ意見です。

 なお、下記理由中の「2.ラグビーのまち」に「誘致活動をした市役所職員の度量を礼賛しているということです。」とありますが、この「度量」は「努力」のミスタイプです。私は「努力」と記して市役所あて提出していました。

 この意見への市の考え方の回答は次のリンク先です。

意見内容

 「トライ 2 スポーツのまちづくりとタイアップした地球温暖化対策の取り組みの検討」を削除してください。

(理由)
1.聖地「花園ラグビー場」を有する件

 ラグビーはトーナメント方式で行われており、その関係者は聖地を目指しています。頂点に立つ者を英雄視する(敗北者は継続して参加できない)聖地という考え方は、多様な市民から構成される自治体のあるべき姿とは真逆です。頂点があれば底辺があります。選ばれし者は実際には体力や経済力があります。敗退するには諸要因がありますが、本人の努力ではどうしようもない事情もあります。一度負ければそこで敗退というギャンブル性があり、実力を正確に評価することよりも、一発勝負の面白さを優先しています。このような格差社会の象徴である聖地について、市の名物として自慢することはやめてください。
 表向きは勝敗にこだわらないように取りつくろっていますが実態は違います。そういう表裏二面性のあるところが、公共が関りを持つことが相応しくないという判断にもなります。

2.ラグビーのまち

 有名な競技が行われることは、興味・関心の無い市民から見れば、何の価値もありません。ラグビーには価値が無いと感じること・考えることは、個人の嗜好であり信条です。公共機関が、個人の嗜好・信条をラグビーへ誘導することはやめてください。ラグビーは人類普遍の価値ではありません。ラグビーへの信条を市民に教育する手間暇があるのであれば、自転車等の放置防止などの、実害を防ぐ施策の周知を図ってください。
 聖地「花園ラグビー場」を有することや有名な競技が行われたという、ただそのことだけを論拠として価値があると言い切るのは何の論理もありません。信じる者にしかわからない、意味不明の権威を崇拝しているだけです。 例えば、「(具体的な統計データを示しながら)多くの市民が、税金を使ってでもラグビー事業を行うことを期待していため」などの社会背景を説明する必要がありますが、そういった市民の実情を根拠とした説明が全くありません。
 社会背景が無いにも関わらず有名な競技が行われる理由は、がんばって誘致をしたからです。誘致できたことは東大阪市役所職員による偉大な努力のおかげですが、一般市民は何もしていません。つまり、有名な競技の開催の顕彰は、誘致活動をした市役所職員の度量を礼賛しているということです。何もしていない市民が称賛の対象になるわけがありません。
 施策の意義の説明には、市民の期待、経済効果、財政負担、普及の程度、市民個々人への寄与、市民の参加の程度等、市民目線から見た複数の観点からの評価が重要になりますが、東大阪市役所の説明にはこれらの市民目線の観点が全くありません。生活者を無視して、ただラグビーをたたえることだけを説明の根拠としてきた市のラグビー事業はすぐに廃止すべきです。
 市役所は、非日常の世界に生きたラグビー選手を花園感動大使として礼賛する一方で、休日がなく 24 時間働くことを余儀なくされた一般市民を無視していますが、公共機関としてあり得ないことです。

3.スポーツを通じたまちづくり

 「災害に強く、安全で安心できるまちづくり」や「子育て環境が充実したまちづくり」とタイアップすることが市民の期待に則した常識的な判断です。スポーツのまちづくりに対する市民の期待は低いです。地域活性化や健康増進など真面目に取り組まねばならない事業に便乗して、趣味・娯楽であるラグビー事業を温存させることはやめてください。
 普通に考えて、ラグビー事業やスポーツのまちづくり事業が地球温暖化対策と何の関係も無いことは、誰もが分かることです。このような一般的な認識を無視して、ラグビー事業等を無理強いして本計画に盛り込むことは不自然であり悪意があります。真面目に取り組まねばならに地球温暖化対策に便乗し、趣味・娯楽であるラグビー事業が有意義であるかのような粉飾をすることはやめてください。

4.これまでの検討実績

 今後検討をするのであるから、今まで考えられていたものではありません。現行のスポーツ事業との連続性がありません。論理的にあり得ないことを無理やりやろうとしていることは明白です。

5.検討結果

 検討結果がどのようなものになるのかイメージがわきません。仮に検討をしたところで有意義な施策を思いつくわけがありません。せいぜい「競技会場等で PR をする」「競技会場等に環境対策を講じる」「スポーツ用品をエコにする」という程度でしょう。このような、すぐに思いつく程度の施策であれば、「タイアップ」であると意気込んで、本計画で「検討する」という方針を記載する必要がありません。

6.他の分野

 文化活動等、スポーツ以外の分野は、何もせず放置し、好印象を与えないように仕向けています。 

以上