東大阪市第3次総合計画 採用されたパブコメ 治安対策の強化編
採用されたパブリックコメント 治安対策の強化編
東大阪市役所は、令和2年(2020年)8月8日に「東大阪市第3次総合計画」を策定・公開しました。
この策定に先立ち、市はパブリックコメントを実施しました。
私が投稿して採用されたパブコメを紹介いたします。
1.修正前の内容
3.本市の考え方
4.考察
1.修正前の内容
分野別/施策No.18 治安対策の強化による安全・安心なまちの実現 施策の進捗状況を評価す指標(46ページ)、についてです。
成果指標名 本市に住み続けたいと思う市民のうち、「防災・治安が良いこと」が理由である割合現状値 0.9%(平成29年度市民意識調査)目標値(2030年度末) 5.0%(2030 年)
私は次のとおりパブコメにて意見を提出しました。
「本市に住み続けたいと思う市民のうち、「防災・治安が良いこと」が理由である割合」を、他の適切な指標に改めて頂きたい。【理由】平成29年度市民意識調査における設問「(13)住み続けたい理由は」を実数で見た場合、全回答数は1245であり、「防災・治安が良い」は11であった。サンプル数が少ないため誤差が大きくなる。このような少ないサンプル数を用いて施策を評価することは不適切である。また、平成25年度調査では、2.4%であったが、この間の変化について説明できない(できるのですか?)。その時々に報じられるニュースによって意識は大きく変化するため、施策の評価手段としての客観性は無い。
3.本市の考え方
上記意見に基づき市は次のとおり考え方を公表しました。
ご意見のとおり、サンプル数が少なく、市民意識調査の時期によって大きく変動する可能性があると考えられます。また、従前より警察等と連携し、街頭犯罪、高齢者を狙った特殊詐欺、女性や子どもを犯罪から守る治安対策等を実施しており、これらの活動を通じて刑法犯認知件数の減少に繋がると考えるため、「本市に住み続けたいと思う市民のうち、「防災・治安が良いこと」が理由である割合」を「刑法犯認知件数」に改めます。
4.考察
意識が高い人の数(主観評価)ではなく、客観的に観察できる数を根拠にしていることのほうが指標として望ましいです。一歩前進です。
治安対策については警察行政が主になりますが、市役所行政を含めた一般市民の意識の高まりや活動が治安対策の成果を向上させるものと考えられます。
行政の取組みと刑法犯認知件数とは、必ずしも、原因-結果の関係では無いため、刑法犯認知件数が「成果」の指標であると決めつけることはできません。推移を見守るための指標だろうと思われます。
市役所の施策だけを評価するのであれば、刑法犯認知件数ではなく、市の施策の業務統計の推移を見守ることが妥当であろうと思われます。
また、「目標値」を定めることに意味は無いと思います。そして、目標値を達成出来たり・出来なかったりしても、意味の無いことです。
個々の施策を具体的にきめ細かく改善していくしかないと思います。
成果指標や目標値を設けたことは、治安対策の強化事業だけではなく、基本計画全体においてであるため、計画の編集方針に問題があるのです。
以上
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